─仮面─偽りの微笑み
柔らかな笑みを浮かべて、修一は美麗のもとへ歩み寄った。
「良かった会えて♪」
ポンポンと頭を撫でると、「会いたくなかったかな?」と問いかける。
「そんなこと…あのっ、上がって?」
道を空け階段を先に上がるように、修一に促す。
「ありがとっ」
後に続いて二階に上がりかけた時、「美麗ちゃん!」とママに呼び止められた。
「なに、ママ?」
「お茶淹れるから手伝ってくれる?」
「あっ、お構いなく」
「修一さん、先に部屋に行ってて?」
あたしがそう言うと、修一は「わかったよ」と1人部屋へと向かった。
キッチンで、ママはお茶の用意をしながら「ふふっ」と小さく微笑う。
「ママ?」
「修一くんと付き合ってるの?」
「うっ、えっ!…あのっ…………うん///」
美麗は、茹でダコのように真っ赤になってしまった。