─仮面─偽りの微笑み
ちなみに"脱お兄ちゃん宣言"の原因も修一だろう。
好意を寄せているのはわかっている。
分かり易い奴だ…まぁ可愛い妹の為だ、俺だって手を貸してやらない訳でもない。
修一もまんざらでもなさそうだし…何よりアイツは俺と違って真面目な男だから大丈夫だろう。
「アイツに勉強でも教えてもらえば?俺は…繭璃に話があるから」
「…ふぇっ?あっ…みっ…美麗ちゃんっ…ちょっと…えぇっ?!」
「お兄ちゃん!」
ピンポーンとインターホンが鳴った。
修一が来たかな?
ニヤリと美麗に笑いかけ、俺は繭璃の手を引き部屋へと連れこんだ。