─仮面─偽りの微笑み

「繭璃…彼氏いるのか?」



部屋に入るなり繭璃に聞くと、俯きながら小さく首を横に振る。



「じゃあ好きな奴は?」



もう一度…繭璃は小さく首を振った。



「じゃ俺を好きになれ繭璃…」



何だか胸が苦しいのは気のせいだろうか?



『コイツが欲しい絶対に手に入れろ』



目の前の少女が欲しくて、俺の心は震えていた…。



驚いたように顔を上げて、俺を見つめ返す。
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