─仮面─偽りの微笑み
「今お前は誰といる」
「な…つめさん、です」
指先で唇をなぞりながら、じっと見つめてやる。
「なら…他のことなんて考えてる暇無くしてやるよ」
親指で下唇をくっと押さえ開かせると、舌を差し込んだ。
「ふっ…んぁ……ん…ん…」
お前の甘い香りが俺を夢中にさせるんだ。
「足りねー…もっとだ」
全てを奪うように、熱く激しく口づけを交わす。
白い首筋を舐めあげ噛み付いた。
「あ…あぁ…ん…いっ…うぁ…ん」
「お仕置き」
妖艶な笑みを浮かべ、噛み付いた後を満足げになぞる。
「あ…ん…なつ…めさんに…なら…何されても…いい…あっ…あぁ…ん」
─ゴクッ…喉を鳴らした棗は、
「バカだな…もう止まんねーよ俺?お前のせいだからな」
「きゃあ!棗さん?!」
さっと繭璃を抱き上げると、寝室へと向かった。
「覚悟しろよ」