─仮面─偽りの微笑み
◇仮面を外して

将来的には継ぐであろう親父の会社。



″継ぐ気があるなら勉強しろ″と、親父の秘書の暢さんに言われ、修一と共に時々働いている。



俺的には、暢さんの方が社長なんじゃねーの?!と思っていたりする。



───…
──…


大学のカフェで待ち合わせ、俺達は会社へと向かった。



「何かあったのか?!」



「何が?」



「何が?って…お前1人でニヤニヤして気持ち悪かったぞ…気づいて無かったのかよ」



俺は立ち止まり頬に手をやる。



「マジか…」



「王子が壊れた!って女の子達が騒いでたぞ?」



「ふーんあっそ…どうでもいいし、それに俺には繭璃だけいればいい」



駐車場までにやつきながら歩く棗を横目に、修一は呆れてため息を吐いた。
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