─仮面─偽りの微笑み
ガクンと、足の力が抜けた繭璃を抱え、俺はベッドへと急いだ。
もう一秒だって待てない。
彼女が欲しくて気が狂いそうになる。
キングサイズのベッドに彼女を下ろし、俺は荒々しく覆い被さる。
まるで獣のように…。
「なつめ…さん!ま…って…」
慌てて俺の肩をグイッと押す繭璃。
「待てない」
「あ、汗がっ…シャワーを…ん…ふっ…」
繭璃の唇を覆い、吐き出そうとした言葉を遮った。
汗?んなの関係ねぇ…逆に興奮すんだろうが。
汗ばんだ身体から発せられる甘い香りは、余裕の無い俺を更に誘い惑わす。
両手を押さえつけ、白い首筋をベロリと舐めあげた。
「はぁ…ッ」
濡れた唇から漏れた吐息に、俺は思わずゴクッと喉を鳴らした。