─仮面─偽りの微笑み
◆愛は時に残酷

「ちょっ…繭璃?どうしたの…?!」



翌日…登校してきた繭璃の姿に、美麗は驚き駆け寄った



目は腫れ真っ赤に充血し、肩を落としふらふらと歩いていた。



虚ろな瞳を美麗に向け、力無く笑う繭璃の腕を掴むと、保健室へ行こうと促した。



「具合悪いって言っといて」



クラスメートにそう声をかけ、フラつく繭璃を引っ張り歩いた。



──ガララッ



「おはようございます…先生?」



保健医はまだ来ておらず、保健室はしんと静まり返っていた。



「いないみたいだね…」



繭璃の手を引き、奥のベッドへと向かい繭璃を座らせると、カーテンを閉めた。



隣に腰を下ろした美麗は、ぼーっとしている繭璃の顔を覗き込んだ。
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