─仮面─偽りの微笑み
「棗、悪かった…俺は…」
「なつめー♪」
暢が謝りかけた時だった、棗の後ろから現れた彼女は、ぎゅっと棗の腕に抱きついた。
「こんにちは!麻里香でーす♪」
麻里香は3人に向かって、にっこりと笑いかけた。
「麻里香…待ってろと言っただろ」
「んー寂しいから来ちゃった!駄目だった?」
「いや…丁度いいか…」
腕にしがみつく麻里香を見つめた棗は、3人に顔を向け口を開いた。
「婚約披露パーティーは盛大に頼みますよ…なるべく早い方がいいんで早急に頼みます」
「はっ?婚約披露パーティーって誰のだ?!」
劉兒は驚き立ち上がった。
「俺とコイツ」
棗は麻里香に視線を合わせ、「なっ」と微笑んでみせた。
「よろしくお願いしますね?お・じ・さ・ま♪」
棗ににこっと笑いかけた麻里香は、劉兒にむかいそう言った。