─仮面─偽りの微笑み
「なんだよ…」
"くくっ"と笑いながら修一が部屋の中へと入る。
「珍しいな、お前があんなに女の子にベタベタするの…しかも女子高生だしなっ」
「俺だって驚いてるよ…自分から欲しいと思った女は初めてだ…しかも女子高生だなんて…はぁーっ」
俺はソファーに腰掛け、盛大に溜め息を吐いた。
ストンと隣に腰を下ろした修一が、「俺も同じだ…」と呟いた。
「美麗か…お前マジなの?」
「あぁ…お前には悪いけど惚れてるよ…」
「別に悪かねーよ…恋愛は自由だろ…まっあいつのこと頼むわ」
「何だかんだ言っても妹は可愛いんだろ?」
「うざっ」
じろっと睨んでみたものの、クスクス笑う修一には効き目なし。