─仮面─偽りの微笑み

「……んー………」



深い眠りから目覚めた繭璃は、思い切り伸びをしてゆっくりと瞳を開いた。



「おはよ…繭璃♪」



「…わっ?!……おっ、おはよ…ございます……///」



まさか…ずっと見られてた?!



「あの…いつから…」



「ずっと見てたよ?寝顔…」



「…やぁ…///」



恥ずかしさで頬を染め、リネンで顔を隠してしまった。



「…かぁわい…真っ赤だ…隠れてないで出てこいよ」



くすっと、悪戯っぽく笑った棗がリネンを剥がす。



「…えっ?…や…だめぇ!!恥ずかしっ…///」



真っ赤な顔で瞳を潤ませた繭璃が、恥ずかしそうに顔を出した。



「…やべ…その顔そそる…」



「…な、棗さ…ん…ふっ…んっ…」



棗はたまらず繭璃の唇を覆った。
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