─仮面─偽りの微笑み

はぁはぁと、荒い息を吐きながら横たわる繭璃を引き寄せて囁く。



「まだまだ終わりじゃねぇよ?」



「………えっ…んんー…」



そして宣言どうり、棗は一日中繭璃を離さなかった。



―――…
――…



翌日――



「…うー…いたい…」



涙目で腰をさする繭璃を眺め、棗はぼそっと呟く。



「……流石に今日は無理かな…」



「ん、何か?」



「いいや…なんでも…じゃ行くか」



ふらふらと、覚束ない足取りで歩き出した繭璃を支え部屋を後にした。



「ったく…何で俺達が…」



ムッとし眉間にシワを寄せた棗が、ドカッとソファーに腰を下ろした。



2人は劉兒達の部屋に呼ばれていたのだ。



「ばばぁがうるせーんだからしょうがねぇだろうが…お前と話しさせろってよー」



そう言って、劉兒はため息を吐いた



「ちょっと、だれがばばぁよっだれが!」



「てめーだよばばぁ!何度でも言ってやるぜばばぁ!」
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