─仮面─偽りの微笑み
小首を傾げニコッと笑う繭璃。
ほんのりと甘い香りがする…
お兄ちゃんもやられるワケだよ。
女のあたしでも可愛いと思うもんなぁ…。
お兄ちゃんの方が振り回されるかも?天然だしなこの娘。
「案外お似合いかもね」
「んっ?何が?」
きょとんする繭璃に「何でもないっ」と笑う。
「変な美麗ちゃんっ」
そう言って繭璃は"ふふっ"と小さく微笑んだ。
あたし達に幸せの女神が微笑みますように…
祈らずにはいられなかった。