─仮面─偽りの微笑み
ユウリの気持ちを察した劉兒は、"俺がいるだろ?"と囁き耳元に口付けた。
ふわりと抱かれた肩に、その優しさを感じた。
「…ン…劉兒…」
「子供ってぇのはいずれ離れていくものだ…」
「うん…」
「ま、俺は離れないから安心しろ」
「…なんか…複雑…」
微妙な表情で劉兒を見上げるユウリ。
「おいおい、そこは喜ぶとこだろ!」
「冗談よ♪いつも傍にいてくれてありがとう…あなた」
ふふっと、愛らしい笑顔を自分に向けたユウリを、劉兒は抱き寄せた。
「俺達はこの先もずっと一緒だ…愛してるユウリ」
「私も愛してる」
見つめ合う2人の唇が、重なろうとした瞬間…。
「ちょっと!!あたし達の存在忘れてない?!」
怒りを含んだ麗子の声に、はぁーっと2人してため息を吐いた。