─仮面─偽りの微笑み

「あのー…あたし達もいるんだけど…?」



美麗と修一が、申し訳無さそうに立ち上がる。



「あ?!ごめんねー美麗」



美麗に駆け寄った麗子は、ぎゅっと美麗を抱き締めた。



「くっ、くるし…」



「やだっ、あたしったら!」



「僕もいるんだけど…」



いつからそこに?!と、突っ込みたくなる程オーラのない男…。



「あ、親父…いたの?」



「いちゃ悪いですか?…と言うか、僕はいつもこんな扱いですね…ま、いいんですけどね」



ははっと頬をひきつらせ話すのは、劉兒の父…陽輝だった。
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