─仮面─偽りの微笑み
その低く甘い囁きに痺れ、深い所へと堕ちて行く。
ふわふわと波間を漂うような感覚…。
身体中に注がれる甘い愛に吐息が漏れる。
「…ぁ…ん…あぁ…イ…っ…あぁぁ…」
「もっと乱れろよ…繭璃」
恥ずかしいとかそんな感情は、どこかに飛んで行ってしまった。
繭璃はシーツをぎゅっと握り、その華奢な身体をしならせた。
「やぁ…あぁぁぁ…っ…」
深い所へと向かう繭璃は、棗に貫かれ一気に引き戻された。
「ひゃあ…!」
「まだまだ先は長いぜ…1人で先にイくなよ?」
くいっと口角を上げた棗は、繭璃の白い太股を抱えると、激しく攻めた。
「や…あぁ…あ…っ…あぁぁ…」
生理的な涙が零れ落ち、大きく身体を仰け反らせた繭璃はそのまま意識を失った。