─仮面─偽りの微笑み

「繭璃!!」



一瞬で静まり返り、人だかりに道が開かれる。



そして姿を見せたのは、やはり棗だった。



「お兄ちゃん!こんな所まで来るなんてどういう…」



「美麗ちゃん♪」



「「えっ?!」」



思わぬ事に驚いた美麗と繭璃は、顔を見合わせた。



棗の後ろから修一が顔を覗かせたのだ。



「しゅっ…修一さん!!何でっ」



棗1人がいるのだとばかり思っていた美麗は、修一の登場に混乱していた。
< 34 / 268 >

この作品をシェア

pagetop