─仮面─偽りの微笑み

「あっ…だって今度からって…またお部屋に来れるんだって思ったから…」



「此処に来た女は繭璃だけだから」



俺の腕の中からもぞもぞ顔を上げると、「ほっ本当ですか?!」と瞳を輝かせる。



「あぁ…家族もこの部屋に入ったことないぜ?聞いてみな」



「えぇっ家族も?!」



「そっ家族も…よく考えたら修一だけだなぁ」



信じられないのか、眉を下げじっと俺の顔を眺めている繭璃。



まぁ仕方ないか…会って直ぐキスしたしな。



「そんだけお前に本気だってことだよ…繭璃…それとも俺が信じられないか?」



そっと頬を撫でてやると、ふるふると首を振る。
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