─仮面─偽りの微笑み
「でも…美麗ちゃんから棗さんをとっちゃったみたいで嫌なんだもん」
繭璃は瞳を潤ませ美麗を見つめて言った。
「あたしからすればアイツに繭璃を捕られたっ!て方が正しいんですけど?」
「美麗ちゃん…ありがとう」
「なーに言っちゃってんのよ…でもお兄ちゃんとの事はやっぱり心配だよ…」
「…うん…わかってる…棗さん素敵な人だから…でも…私もっと知りたい棗さんの事」
「繭璃がいいんなら何も言わない…でも何かあったらごめん…妹として謝まるよ」
美麗が繭璃にペコリと頭を下げる。
「やめてよ美麗ちゃん!!私がそれでもいいって思ったんだからね?」