─仮面─偽りの微笑み

白い肌、ピンク色に染まった頬、ふわふわの色素の薄い髪、ぷっくりとした赤い唇、潤んだ瞳、華奢な身体…背も小さく壊してしまいそうだった。



そして…微かに感じる俺を狂わす甘い香り…



「あっ…あのっ…おっお兄様?…///…」


ピンク色だった頬はみるみる赤く染まっていく。



今にも泣き出しそうな表情で俺を見上げるその顔に、堪らなく感じていた。



『コイツが欲しい』と…



「棗…俺の名前…言ってみ?」



顎に指を添え上を向かすと、俺はじっと繭璃を見つめた。
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