ほらね。【完】
瞬が一番大切にしてたのは、馬鹿みたいに騒ぐ俺たちの幼なじみという関係。
それは円佳も一緒だった。
だから、円佳と瞬は恋人にはならなかった。
俺だけ、ガキのまんまで…
自分だけのことを考えていた。
瞬が残してくれたもの…
それは、“今”というこの瞬間と、
“一生”という消えない俺たちの絆――…
「なぁ、円佳。瞬の墓参り行こっか」
「え?」
「ちゃんと、礼が言いたいんだ」
「うん…」
だから俺は、今日も
瞬が残してくれた俺たちの絆を大切に守っていく――…
「瞬、ありがとう」
きっと、空の上で、お前も笑っているだろう?
――――――――――………
END