ほらね。【完】
「じゃあ、来週の日曜でどう?」
「わかった。円佳ん家、恭平と一緒に迎えに来るよ」
「ありがとう。じゃあまたねー」
そう言って、俺と瞬は円佳の家を出た。
「お前勝手に話進めるなよ」
俺と瞬は家路を歩きながら、話す。
「別に良いじゃん。」
「良くねぇよ」
「なんでー?どうせ恭平、まだ円佳好きなんでしょ」
いきなりの瞬の図星発言に俺は何も言えなかった。
「やっぱり」
クスクスと笑う瞬にイラついて、俺も言い返す。
「お前だって好きなくせに」
だけど、瞬はあっさりと答えた。
「好きだよ。」
それに俺は戸惑いながらも口を開く。
「だったら付き合えば良いじゃん。円佳だって瞬の事好きなんだし」
「えー」
なにが可笑しいのか、笑う瞬。
「なんだよ」
「いや、だって本当にそう思ってるの?恭平は」
冗談なのか、本気なのか、笑ってるから分からない。
「意味わかんねぇ」
そう言って、俺は話をはぐらかした。