One-Diamond †王子様がプロデュース†


「ほら、速く起きろ」

面倒くさいから半ば無理矢理マンションのエレベーターまで連れてった。

「ほら、やっぱりブスだ」

彼女はエレベーターの鏡を見て嘆く。

ブスじゃねぇよ?

普通に綺麗な顔してんぞ?

寝てる顔もろくに見てなくて

初めてまじまじ彼女の顔を見た。

ぱっちりな瞳と長い睫毛、綺麗な唇、ツンとした高い鼻。

白い肌。

「どこが駄目なの」

「全部。ニキビ〜、汚い肌、変な鼻、下向きの睫毛」

「はぁ…ちょっと見てろよ?」

俺は駐車場にある車までなんとか彼女を引っ張って

この前高宮晴海さんに買って貰った赤のアウディに乗る。

ポルシェがよかったけど、貰い物だからしょうがない。












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