ホントの自分

ガチャッ

「おじゃましまぁす。」

私、男の子の家に入るのなんて初めてだよ。

どうしても顔が引きつってしまう。

「緊張しなくていいよ。
俺の親共働きでいないから今いないから。」

あ・・いないんだ。

無駄に緊張して損した。


「俺の部屋あっちだから先行ってて。」



ガチャッ


ドアを開けたとたんに広がるバニラの匂い。


「航太の匂いだ!」

つい口から出てしまった。

でも本当にいい香り。

この匂い本当に落ち着く。


「座りなよ♪」

背後から聞こえた優しい声。


「え・・あ・・うんッ」

私は航太のベッドに座った。

あ・・・私バカだ!

ベッドなんかに座ったらすぐ押し倒されちゃうじゃん!!

「なんでベッドに座るの?もしかして誘惑してる~??」

航太~なんてこと考えてんの?

はぁ・・。本当に男子ってくだらない。

「さてッヤるか~☆」


バタッ

私は心の準備もする間もなく

航太に押し倒された。
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