─恋々物語─〔1P短編集〕
広い世界─どこにいても─
広い世界 真ん中で
愛に夢みる少女が1人
叫ぶのは少し怖くて
でも動くのはもっと怖い
周りの景色が変わってゆく
あたしは怖くて目を閉じた
大好きなあの人を
見つけました
それでもあたしは
動けなかった
次。次。次があるよ。
明日。明日。明日頑張ろ。
閉じていたまぶたを開けてみた
世界は思っていたより明るくて
あの人のそばに 行きたくて
初めて1人で一歩を出した
顔を上げて笑ってみた
手をふってバイバイをした
あの時は 怖かった
ただただ 怖かった
それでもあたしは
踏み出せたの
憧れる場所が
その先にあったから
〔愛〕までは
行けない
それを知りながら
ここまで来たんだ
伝えてしまったら
そこで 終わり?
壁を作っていたのは
あたし自身で
“それ以上”がないのなら
そこで楽しくやってこうよ
自分で望んで
こっちに来たんだもん
いい結果で 終わりたいじゃん
最後まで 笑ってたいじゃん
逃げないよ
もう 逃げない
笑って 笑って
また一歩を
戻るんじゃなくて
進むの
〔恋〕の先は行けないけれど
進む道は一本じゃないから
また 笑いましょう
この気持ちとは
さよならします
ふとしたときに また
戻ってくるかもですが
広い世界 どこにいても
真ん中は あたしだから
好きなことして
好きな人と笑って
自由に生きてやろうじゃない
いろんなこと
あったけど
あたしまた 前みたいに
ううん 前以上に
目一杯笑いたいから
そう 貴方と。