─恋々物語─〔1P短編集〕

ごめんね─気づいたほんとの恋─




貴方を忘れられるほどの
素敵な恋をしたいの

いつまでも
想い続けるのはつらいから

だから だから


貴方を考えないですむように
違うひとを探した


“この人じゃない”

自分勝手に相手きずつけて
最後は( さようなら )



素敵な恋に憧れていたの
こんな苦しいのはいや

でも求めているのは
まぎれもなく

ただひとり、貴方だけ




 ちっちゃなことで
 つまずいて転んで
 泣いていたあたし

 何も言わずずっと側で
 手を握っていてくれた


貴方があのときいてくれたから
あたしは自分の力で
前に進めたの

引っ張ってくれたわけじゃない
押してくれたわけでもない


ただ側にいただけで

“あたしはひとりじゃない”
そう思えたからよ




優しい貴方の
手は
声は
笑顔は

あたしの思いを
いつも動かす───



素敵な恋に憧れてた

毎日が楽しくてさ
鼻歌歌っちゃったりなんかして

笑いながら
好きな人と過ごすの


無理して諦めなくてもいい

憧れてた恋は
もうとっくにしてたから



( 楽しいだけが恋じゃない )


苦しくなったから
やめる、なんて。

ばかなこと考えてた




ね、離れちゃってごめんね。

もう好きじゃないって言ったの、
あれ嘘だよ。




 戻ってもいいですか?

 また笑ってくれますか?







だいすきです。

あたしにはやっぱり
貴方しかだめでした



ごめんね

ごめんね


また 会ってくれますか?



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