ヴァンパイアと私
第一章

出会い

「恥の多い生涯を送ってきました」



・・・太宰治の「人〇失格」の初めにそのような文がある



私はそれに近い生涯を今まで送ってきていたのかもしれない


その小説のように、皆と同じものを喜べず、同じものを悲しくなれず、ただ独り呆然と生きていた



人はこれを「無感情」というのかもしれない


それに加え「無表情」



でも私にだって「感情」はある


・・・ただ皆と同じじゃない


ただそれだけ


私はそれが全然構わなかった


でも、この日だけは皆と同じほうが良かったと心から思える日になってしまった



そして、「後悔」を覚えた




忘れも知れないあの日の事は一生心に残るだろう




< 2 / 23 >

この作品をシェア

pagetop