刑事の秘めごと~仮面編~
「…また被害者が出たのは、俺の捜査不足だし…。………とにかく!!お前だけのせいじゃねぇから。勘違いすんなよ!!」
頬を赤く染め、ぶっきらぼうに言う。
「…見んな!阿呆!!」
呆然と灰を凝視していると、フイッと目を反らし、それだけ言って走り去ってしまった。
「……何だあいつ」
そんな事を言っても、自然と顔がニヤケてしまう。
あいつ…。あれで慰めてるつもりか…?
「不器用な奴……」
灰の背中を見つめながら小さく呟いた。
終わったと思っていた仮面の事件。真犯人が他にいる事が分かり、新たに捜査が始まった。