刑事の秘めごと~仮面編~


「…また被害者が出たのは、俺の捜査不足だし…。………とにかく!!お前だけのせいじゃねぇから。勘違いすんなよ!!」


頬を赤く染め、ぶっきらぼうに言う。


「…見んな!阿呆!!」


呆然と灰を凝視していると、フイッと目を反らし、それだけ言って走り去ってしまった。


「……何だあいつ」


そんな事を言っても、自然と顔がニヤケてしまう。


あいつ…。あれで慰めてるつもりか…?


「不器用な奴……」


灰の背中を見つめながら小さく呟いた。


終わったと思っていた仮面の事件。真犯人が他にいる事が分かり、新たに捜査が始まった。




< 101 / 222 >

この作品をシェア

pagetop