刑事の秘めごと~仮面編~
「…腹減った……」
「…そんなの俺もだっつうんだよ!!」
「キーキーうるせぇな!!腹に響くんだよ!!」
手当たり次第当たったはいいものの、やっぱり手掛かりは見付からなかった。
署を出たのは昼前なのに、すっかりお月様が顔を出している。
―♪〜♪〜♪〜
「おい、携帯鳴ってんぞ?」
「あ?お前だろ?」
二人で顔を見合わせて、同時に携帯を開いた。
「やぁ枝真。何か良い情報は得られたかい?」
「灰怒先輩〜!今日は直帰していいそうでーす」
どうやら二人の携帯が鳴っていたようだ。
あたしの電話にはリーダー。灰の電話にはミノ。
どっちか一人にかけろよ…。