刑事の秘めごと~仮面編~


「そういやお前、自分の荷物とか持ってこれたのか?」


「あー…下着ぐらいはな。それ以外は鑑査の野郎が許してくれなかった」


一応、犯行現場だからな。本来なら下着でさえ持ちだし禁止だ。


「なら仕方ねぇな。しばらくは俺のTシャツでも着とけ」

「お、気が利くな。お前は塵から米粒に昇格だ」

「お前俺に勝手に評価付けんなよ!!つか、昇格しても米粒かよ!!?」


贅沢な奴だな。また塵に戻すぞ。いや、ハウスダストに降格か?


「もういいお前風呂入ってこい」

「サンキュー!さすがに制服のままだといたたまれなくてな」

「あぁ、目のやり場に困る。ってかこのシチュエーションがやばい…」

「あ!?失礼な奴だな!!お前喧嘩売ってんのか!?」


目のやり場に困るって…。まだイケるだろうが!!

あたしが老けてると?


「そういう意味じゃねぇよ鈍感女が!!」

「意味分かんねぇよ!!鈍感とか失礼だろーが!!」

「いいから風呂いけ!!」


―バタン

「何しやがる!!」


無理矢理バスルームに押し込められた。

強引にも程があんだよ。もう少し優しく出来ねぇのかよ…。


すでにあたしは女として見られてないな…。


ま、いいや…。先にお風呂入ろう〜♪




< 133 / 222 >

この作品をシェア

pagetop