刑事の秘めごと~仮面編~
狙われた花嫁
「あ、石井さん…。お、おはようございます」
「おはよう…」
びくびくしている藤井を見て、苦笑いを浮かべる。
こいつ…相変わらず暗いな。しかも…真面目だ。
「おい藤井!!お前みたいな貧乏が、ブライド様に話しかけんなよ!!」
あたしと藤井が挨拶を交わしていると、同じクラスのA君がいきなり割り込んできた。
名前知らないからA君で。つか本気に誰だこいつ。
「す、すいません…」
しかも、藤井は謝ってるし。それを見て、周りの人間も笑ってる…。
「ブライド様はお前が言葉を交わしていい人じゃないんだよ!!」
…ブライド様……?さっきから何言ってんだこいつは。外人の名前かよ?
「あの…ブライド様って…?」
「何言ってるんですか!!あなた様の事ですよ!!」
「………………は?」
あたしいつから外人になったんだよ…。
生粋の日本人だ!!