刑事の秘めごと~仮面編~
「愛してるって……」
―ゾワゾワゾワッ
と、鳥肌が…。どこの誰かも分からない奴に愛してるとか言われたくねぇよ…。
「ブライド様は特別なんですの!!あんたみたいなゴミが話しかけていい人間では無いですのよ!!」
「そうだそうだ」と、クラスの奴等が藤井を責める。
良く分からねぇが…。好き勝手言いやがって…。
「…気分わりぃな……」
「え?」
ボソリと呟くと、A君は勿論、クラス中の人間がびっくりしたようにあたしを見ていた。
あ…聞こえちまったか…?まぁこの際どうでもいいか。
「…言っておくが……。こいつはあたしのお友達でな。手ぇ…出してみろ、逮捕すっぞ」
とびっきりの殺意を込めて言うと、クラス中が凍りついた。
「行くぞ」
「え、は、はい!!」
藤井の腕を引いて、教室を出た。