刑事の秘めごと~仮面編~


「何だよ」

「さ、サボるのは……」

「恐いのかお前…」

「…うっ…………」


どうやら図星のようだ。全く…ヘタレにも程がある。


「大丈夫だ。こういうのは得意でな」


ニッと笑うと、藤井も笑顔を見せた。


こいつ……笑ってた方が全然良いのによ…。


「お前、笑ってた方がいいぞ?」

「…え…?」

「お前、笑ってる方が可愛いからな」

「……………………」


普通、こういうのは男が女に言う台詞だよな。藤井も嬉しいような複雑そうな顔をしている。


そんなこんなで藤井と話していたら、屋上まで辿り着いた。


「快晴だな」

「…綺麗ですね……」


藤井と二人で空を眺める。それだけで自然と癒された。




< 151 / 222 >

この作品をシェア

pagetop