刑事の秘めごと~仮面編~
「えっ!?い、一般人がこの学校に入るなんて…で、出来ないと思うんです…けど…」
「あー…秘密だ。まぁ、すぐに分かる」
あたしより背の高い藤井の頭を優しく撫でて、あたしも眼鏡を外す。
「わっ!!?」
藤井の頬が赤く染まった。な、なんだ…?なんで赤くなる。
「…綺麗…です……」
「なっ………」
綺麗…なんて言われたの初めてだ…。しかも、面と向かって…。
は、恥ずかしい奴だな…。
「お、お世辞はいい。それより…藤井、お前…眼鏡外すと、普通にイケメンの分類に入るぞ?もっと自信持て」
本当に整ってやがる。こんなに顔が良いんだ、コンタクトにすりゃいいのに。
「そ、そんな…」
ブンブンと勢い良く首を振る藤井が可愛くて笑ってしまう。
「…大丈夫だ…。だから…そうやって笑ってろ」
「…っ…はい!!」
また泣きそうになる藤井を無理矢理立たせて、教室へ戻った。