刑事の秘めごと~仮面編~


―バタンッ

「……はぁ…疲れた…」


坂木先生を保健室から追い出して、ため息をつく。


これを42回繰り返していると思うと……。


「ご苦労様…俺…。頑張った…俺…」


自分で自分を褒めてやりたい。心労が絶えねぇーよ。


ふと時計を見上げると、昼休みが終わる12分前だ。


「…そういや…枝の奴おせーな。もう昼休み終わっちまうぞ」


いつも昼休みに此処を訪れるあいつが来ない。


「…何かあったのか…?」


いや…。あいつに限って…。でも…無茶苦茶だからなあいつ…。


少し様子でも見に行くか。そう思い、扉に手を伸ばした瞬間ー…。




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