刑事の秘めごと~仮面編~


「…出来る事なら…枝真にこの道を歩ませたくなかった…」


なんだ…?どういう意味だ?枝の過去と何かあるのか?


「リーダー、枝真先輩の過去って…」

「ミノ…。人の過去を散策するのは感心しない。今は、枝真の保護と犯人の逮捕だ」


不満げなミノの視線を流しながら、凍海は続ける。


「永山久人、お前に逃げ場は無い。ここはすでに包囲してあるからな」


凍海がそう脅しても、永山は笑みを崩さない。


「…くくっ…無理ですよ…。すでにパーティーの準備は整っています」


永山は枝から2、3歩離れてから、一目散にもう一つの入口から逃げ出した。


それを追おうとすると、目の前に生徒達が現れた。


「あの方の邪魔をするな」

「あの方の敵は私達の敵…」



永山の信者達は、ぞろぞろと永山が出て行った扉を塞ぐ。




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