刑事の秘めごと~仮面編~
《枝真side》


「…んっ…………」


眩しい光りで目が覚めた。カーテンの隙間から、朝日がこぼれている。


しばらく横になっていた。此処は温かい。隣にはまだ眠っている灰がいるから…。


「…人肌がこんなにあったかい事…忘れてたな…」


灰の腕は、あたしの腰と背中に回っている。離さないようにしっかりと…。


「悪い…灰…………」


迷惑かけて…面倒見てくれて……。


この6日間、お前はあたしに優しくしてくれた。


だから…分かった。このままじゃいけない…。


あたしは灰の腕をそっと外し、ベッドを出た。


簡単に身支度を整えて、家を出た。


もう一度…。あたしが何に向かって生きてきたのかを確認する為に…。





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