刑事の秘めごと~仮面編~
―6年前―


「お姉ちゃん!!お姉ちゃんっ!!」

「くかー………」

「…致し方ない…てりゃっ!!」


―グニッ

「うおおおっ!!?」


腹の肉を思いっきり摘まれ、地味な痛みで飛び起きた。


「おはよう、お姉ちゃん。」


悪びれる様子もなく、笑顔を浮かべている菜野香をあたしは睨みつけた。


「菜野香…もっと優しく起こせよ!!」


姉扱い酷くねぇか!?毎朝毎朝目覚めわりぃよ…。


「だって、お姉ちゃん起きないんだもん。何度優しーく起こそうとしたか…」


何ともわざとらしい言い方に、苦笑いしか浮かばない。




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