刑事の秘めごと~仮面編~


「…仮面の黄身だか、何だか知らねぇが…。他人の過去を勝手にあさったり、関係無い奴の手を汚させたり…イカレてやがる…」

「…灰、お前きみの字間違ってるぞ。君だ君、馬鹿かお前は」

「あん?わざとに決まって…」

「まぁ…灰の言う通りだな。今、被害者は12人だが、また被害者は出る。それを何としても止めねぇと…」

灰の言葉を遮って、自分自身に誓うように言い切った。


これ以上…あいつの好きにさせるわけにはいかない。


あいつのせいで、自ら命を絶ってしまった者。


親友、家庭…誇りさえも奪われて一人闘っていた者。

犯罪に加担させられ、自ら犯罪者になった者…。


「この犯罪の被害者は、殺された12人だけじゃ無い…。だから…あいつ捕まえて牢屋にぶち込んでやる」

「…せ、先輩燃えてますね…」


ミノは苦笑いを浮かべてあたしに書類を渡した。




< 196 / 222 >

この作品をシェア

pagetop