刑事の秘めごと~仮面編~
「…仮面の黄身だか、何だか知らねぇが…。他人の過去を勝手にあさったり、関係無い奴の手を汚させたり…イカレてやがる…」
「…灰、お前きみの字間違ってるぞ。君だ君、馬鹿かお前は」
「あん?わざとに決まって…」
「まぁ…灰の言う通りだな。今、被害者は12人だが、また被害者は出る。それを何としても止めねぇと…」
灰の言葉を遮って、自分自身に誓うように言い切った。
これ以上…あいつの好きにさせるわけにはいかない。
あいつのせいで、自ら命を絶ってしまった者。
親友、家庭…誇りさえも奪われて一人闘っていた者。
犯罪に加担させられ、自ら犯罪者になった者…。
「この犯罪の被害者は、殺された12人だけじゃ無い…。だから…あいつ捕まえて牢屋にぶち込んでやる」
「…せ、先輩燃えてますね…」
ミノは苦笑いを浮かべてあたしに書類を渡した。