刑事の秘めごと~仮面編~


「あんころ餅……?」

「そうだと言っている」

「…ええぇぇぇっ!!!?」


ななな何で!?あんころ餅食べたいって分かったんだよ!!いつ買ったんだよ!!


聞きたい事がありすぎて言葉にならず、口をパクパクとさせてしまう。


そんなあたしの口に、凍海は容赦無くあんころ餅を突っ込んだ。


「むぐっ!!!?」

「その食べ方はどうかと思うが…味わって食え」


突っ込んだ張本人が食べ方どうこう言う権利ねぇだろ!!


「いやぁ〜餌付けですか?凍海先輩?」

「…ふっ…………」


意味深な笑みを浮かべて、凍海は自分の席へと戻っていった。


「…むお…もがもがもんぐ…?」

訳:ミノ、あたしは犬か?


「そうですねぇ…猿?」


ミノは笑顔を浮かべて、サラッとあたしの心臓に釘を刺した。


「…むが…?もぐもくんぐもぐ!?」

訳:猿?すでに犬ですら無いのか!?


「…残念です。猿ですね。そんな先輩も可愛いんですけどね」

「んぐ!?」

訳:はっ!?


「まぁまぁ…。そんなに動揺しなくても…」


「ちょっと待てぃ!!!」


あたしとミノの会話に、灰が割り込んできた。




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