刑事の秘めごと~仮面編~


「は…拓朗さん、通信機が見えてますわよ」

「え…里枝子、すまんが直してくれんか」

「…………ぷっ…くくっ…」


直してくれんかって…おやじか!?おやじキャラなのか!?

面白すぎて我慢できねぇ!!


「おい…何がおかしい…」

「ぶっふ…別に何も。おかしな所なんてっ…あ、ありませんわっ…」

「おもいっきり声震えてんぞお前…」



あ、バレた?だってよ、我慢出来なかったんだから仕方ねぇよな!


「…お前等は…もう少し緊張感を持てないのか」


耳に付けた通信機から、凍海の呆れた声が聞こえる。


「俺は真面目だっての!」

「このおじさんに比べたらあたしのが真面目だ!」


二人して言い合いを始める緊張感の無いあたし達に、凍海は深いため息をついた。

「まぁまぁ、凍海先輩!元気出して下さいよ。あの二人に真面目さを追求するだけ時間の無駄ですって」


ミノさん!?それは酷くないですか!?一応先輩だぞ!?あたし達!!




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