刑事の秘めごと~仮面編~


「おーっと…そろそろ第一関門が見えてきやがった」

あたしの一言で、灰は顔を引き締める。


まずは此処を通過しなければ始まらない。


偽造の会員証に存在するはずの無い大企業の妹、弟…。最高に怪しいよな。


「…よし…ぶちかますぞ」


「…枝真?ぶちかますのはやめよう?」


リーダーの不安な声が聞こえたが聞こえなかった事にしよう。


「いやいや!!聞こえなかった事にしないで!?そこ不安だから!!」

「…チッ…人の心の声にケチつけんじゃねぇわよ!!」


プライバシーの侵害!小説上最も犯してはいけない重罪を犯したな!!


「先輩、里枝子のキャラが微妙にマッチしてますね」


「あぁ…。新しい枝真語が生まれたようだな」


「おい凍海…。その枝真語って何だ?」


「お前が作りだした理解不能な言葉の数々だ」


「り、理解不能…」


ひ、ひでぇ……。あたしは標準語を使ってるはずなのに…。


「残念だったな。お前の標準語はすでに枝真語になっている」


「おい!!何であたしの考えてる事が分かる!?つか説明難しくて理解不能だ!!」




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