刑事の秘めごと~仮面編~


―カタカタカタカタッ


またしばらくキーボードの音が室内に鳴り響く。


特捜の部屋がこんなに静かになったのは初めてかもしれない。


普段からこの特捜の部屋は、署の中で1番うるさい。


だが今回は事情が事情なだけに、みんな真剣なのだ。


―カタカタカタカタッ


「…終わった……。終わったぁ〜っ!!」


目一杯背伸びして、コーヒーを口にする。


「ミノ、手伝う」


約束通りミノの仕事を手伝う事にした。椅子を移動して、ミノの隣に座る。


「枝真先輩…。枝真先輩が女神に見えますよ〜!」

「褒める前に手を動かせ」

「了解です!」


ミノから受け取った書類をまとめてパソコンに打ち込んだ。




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