刑事の秘めごと~仮面編~
「…っ…行くぞ!!」
沈黙を作った張本人が、あたしの手を引いてどんどん進んで行く。
灰の顔をチラッと見ると、ゆでタコのように真っ赤に染まっていた。
えっ………。ななな何だよこの雰囲気!!
やりづれー……。手も繋いでるしよ…。
こいつの背中…以外に広いんだな…。
手も大きいし……。やっぱりこいつは…男なんだな。
うがぁぁっ!!何考えてんだあたしは!!
こんな奴の事ばっか考えてる。正気に戻れ、あたし!!
気持ちを落ち着かせるように、灰にバレないくらい小さく深呼吸をした。