刑事の秘めごと~仮面編~
「……おー…すげー…」
夜空に散りばめられた星を、庭のベンチに腰掛けて見上げた。
早く……。見つけてやらないとな…。
あの子の為にも……。残された人間の為にも…。
―ジャリッ
石を踏む音が聞こえた。後を振り向くと、気まずそうな灰がいた。
「…枝のくせに、何でこんなとこにいるんだよ」
「おい、枝のくせにって…日本語おかしくなってるぞお前」
何だか今日は、灰の言葉に棘が無い気がする。気のせいか?
「うるせ!!」
―ドカッ
何故か灰はあたしの隣に座りやがった。