刑事の秘めごと~仮面編~


「くかーー……ん?」


いつの間にか寝ていたのか、不意に目が覚めた。


それも…後に気配を感じる。やばいな…。


こっちは裸で何も持ってない。しかも湯舟の中だ。


思うように体も動かないだろう…。なら…。


―ピチャピチャ…


少しずつ足音が近付いてくる。あたしは寝たふりを続けた。


―ピチャ…

足音が止まった瞬間ー…。


「おらぁぁぁぁぁぁっ!!」


目をカッと見開き、あたしの背後に立つ人間を温泉に引きずり落とした。


―バシャンッ!!


急いで風呂から上がり、置いていたバスタオルを自分に巻く。


風呂の中をジッと見つめた。




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