それが恋だと知ったから。
黙々と進められる中で、
私はそのすごさに唖然としていた。



手馴れた手付きでチークなどを入れる雛乃。



その技術は素人のものとは、
思えないほどのもの。



そんな事を考えているうちに、
ふと疑問に思った事を口にした。



「雛乃の好きな人に会いに行くんでしょ?」



「うん!そうだよ!」



「私がこんな事しても、
意味ないんじゃないの?」



私の言葉に雛乃は少し考えてから、
私に目を向ける。



「あのね、友達もくるって言ってたから!」



そう言ってまた手を進めた。




…怪しい…。
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