黒猫*溺愛シンドローム



―――――……
――――――――――……



「……ん?あれ?」



ここ、どこだっけ?

私、何してたんだっけ……って、ヤバイ!



「あ。起きた?」



ガバッと顔を上げた私の視界に飛び込んできたのは、



「ぐっすりだったねぇ。
よく眠れたみたいでよかった。」



にっこり微笑む“王子様”。



「わ…私っ……」



サーッと血の気が引いていく。

確認するまでもない。

私ってば……



「やっぱり、浅海さんもカリンと一緒だね。
抱っこしてあげたら、安心して熟睡しちゃうんだもん。」



……やってしまった。



“睡魔に負けた”(←ここ重要)私は、

王子様の腕の中、抱きしめられたまま、眠ってしまった……らしい。



「浅海さんの寝顔、可愛かったよ?なんかもう、“ひとりじめ”って感じ?」


「なっ……」


「でも、我慢するのが大変だった。可愛すぎて、襲いたくなっちゃうんだもん。」


「……っ」


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