黒猫*溺愛シンドローム



「……アンタって、
“釣った魚に餌はやらない”タイプだったのね。」

「へっ?」


思わず漏れた言葉に、いっそうきょとんとする“王子様”。



「…魚?浅海さん、魚が食べたいの?」



それどころか、また勝手な解釈をしてくれたようだ。



「なんだ。早く言ってよ。
って言うか、浅海さんはやっぱりお魚好きなんだね。カリンも……「違うからっ」

「?」

「あんなにベタベタ…これでもかってくらい、くっついて来てたのに、
いざとなったらほったらかしだもんね?」

「え…?」

「関わるなら、最初から最後までちゃんと面倒をみてもらわないと困るっ。」



……って、アレ?

私、何言ってるんだ?


怒りに任せて口走っちゃったけど、なんか話がズレてない?

と言うより、全く別物?


これじゃ、まるで……



「と…とにかくっ、その気がないなら私に近づかないでっ」



って、違うよ。

私ってば、何言っちゃってるの??



「……浅海さんって、」


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