黒猫*溺愛シンドローム





……すき?

私が?あの変態を?












………イヤイヤイヤ。ないない!


そりゃ、何だかんだで一緒にいるし。

何かされても、抵抗どころか文句を言うことすらできないよ?

……って言うか、聞き入れてもらえないんだけど。



でもそれは、
アイツの巧みな罠から逃げられないだけで。


毎回自業自得って言うか…別に死ぬほどイヤってわけでもないし、

むしろ、居心地の良い空間を提供してくれるって言うか……


って、ん?

なんか、それって……



「そもそも“好き”でもない相手にヤキモチは妬かないからね。」


アリエナイ結論にたどり着きそうな私に、にっこり笑ったくるみの一言。


「この前のカラオケのときはすごかったもんね。あんな風歩ちゃん初めて見たよぉ」

「……はっ?」

「あーっ。でもよかった。
やっと、あゆちゃんも報われたねっ」

「はあっ?」

「くるみたちの未来も安泰だよ!



……ね、修ちゃん?」


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