黒猫*溺愛シンドローム




……確かに。


前からしょっちゅうサボってたけど、最近ひどくなってきてる気はする。


まるで俺を避けるかのように。


でも、それは……



「きっと、照れてるだけだよ。」



なんせ、告白しちゃったわけだし。


キスもしちゃったし。


いきなり近づかれて、戸惑ってるだけ。


少なくとも、俺を意識するようになったわけだから、いい“変化”だ。


カリンのときと一緒。



「俺は浅海さんじゃなきゃダメだから、

彼女もきっと、俺じゃなきゃダメだと思うんだ。」



彼女のことをわかってあげられるのは俺だけ。


まだ、彼女がそれに気づいていないだけ。


だから、ゆっくりじっくり近づいて行くんだ。



「……お前って、超ポジティブだよな。って言うか、鈍すぎじゃね?」



ダイスケは何にもわかってないな。


別にいいけどさ。



「まぁ、そういうわけだから。邪魔しないで、温かく見守っててよ。

あ、くれぐれも好きになっちゃダメだよ?俺のだから。」



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